Neostone
セラミックコーティング「FCXD-310」シリーズは、新セラミック「Neostone」の特許技術により、従来のセラミックコーティングでは困難だった高温下での非粘着性や離形性を損なうことなく維持できる、革新的なコーティング技術です。
従来のセラミックコーティングは、高い耐熱性や硬度、優れた離形性を兼ね備えていることから、幅広い用途で使用されてきました。しかし、200℃を超える高温環境では、非粘着性や離形性が低下してしまうという課題があり、離形用途としての使用範囲には限界がありました。
FCXD-310は、こうした従来の弱点を克服し、優れた耐熱性や高硬度といった特長はそのままに、200℃以上の高温下でも安定した非粘着性を発揮する、全く新しいセラミックコーティングです。
特長
現在欧州では、環境や生態系に悪影響を及ぼすとして、PFAS(フッ素化合物)の生産や使用をなくそうという動きが見られます。
欧州の化学物質管理の法規則である「REACH規則」などで規制が決まれば、PFASの生産・使用・輸入が規制され、早ければ2025年にはEUでPFASが規制される可能性があります。それに従い日本もフッ素樹脂を使用しない動きが多くの企業様で見られます。
現在有限会社ツールテック東北ではフッ素樹脂に代わるPFAS代替品「Non-PFASコーティング(仮)」やセラミックコーティング、PEEKコーティング等をご提案させていただいております。
特長
| 優れた耐熱性 | 連続使用温度は最高で450℃あります。 |
| 非粘着性 | セラミックに含まれるノンスティック成分により優れた非粘着性・離形性を持ちます。通常のセラミックコーティングと異なり200℃以上の環境下でも十分な非粘着性を発揮します。 |
| 優れた硬度 | これまでのセラミックコーティングと同様の鉛筆硬度9Hを示します。 |
| PFASフリー | Neostoneは完全な無機物であるため人体や環境に優しく、PFASフリー対策として最適です。 |
革新的な特許技術「エンキャプシュレーション」
Neostoneの特許技術「エンキャプシュレーション技術」は、ノンスティック物質を多孔性シリカカプセルで包み込み完全統合したユニークなコーティング技術です。
従来のセラミックは200℃以上の使用によりノンスティック物質が急激に減少し非粘着性が落ちてしまう性質でしたが、Neostoneはノンスティック物質を多孔性(スポンジのように穴が開いた構造)のシリカカプセルで包み込むことで、ノンスティック物質の減少を抑え200℃以上の環境下においても非粘着性の維持を可能にしました。
また、カプセル化されたノンスティック成分はコーティング層全体に均等に分布しているため、コーティングが傷ついたり損傷したりしてもノンスティック機能が損なわれることはありません。
安全で環境に優しい
FCXD-310シリーズの中核技術Neostoneは、⾼度な安全基準と国際規格に準拠しています。
グレード一覧
| グレード | 非粘着性 | 低摩擦性 | 耐摩耗性 | 耐薬品性 | 帯電防止 | 標準膜厚 | 耐熱温度 | 離形性持続 可能温度 |
材質 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FCXD-310G | ◎ | ◯ | ◎ | △ | × | 30μm | 450℃ | 260℃ | SiO² | 一般 |
| FCXD-310S | ◎ | ◯ | ◎ | △ | × | 30μm | 450℃ | 260℃ | SiO² | 炊飯釜 |